咽頭炎や扁桃炎に潜む梅毒

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今年は若い女性の梅毒感染者数が急増していると報告されています。

 

耳鼻科で診察を受けた患者さんで梅毒が見つかるケースがあります。
咽頭炎や扁桃炎に隠れて見逃しやすいパターンですので注意が
必要です。

 

○ 耳鼻科で診断された梅毒患者で性器に症状や発疹がある人は
少なく、咽頭痛で受診した人が圧倒的に割合が多い。
(女子医大東医療センター耳鼻科)

 

○ 性器や皮膚に症状がないと梅毒の診断を見逃しやすく、
医師から咽頭炎や扁桃炎として抗生剤を処方されることが
あります。薬を服用しても一過性に症状が消失するだけで、
梅毒の治療にはなりません。

 

○ 咽頭痛で耳鼻科を受診した患者本人が梅毒を疑って
いなかった。

 

梅毒性咽頭炎は粘膜接触で感染し、咽頭に蝶が羽を広げたような
白い粘膜斑が出るのが特徴です。粘膜斑は咽頭以外に舌や口角にも
生じます。

 

また同様な感染経路で複数感染する病原体として、HIV、淋菌、
クラミジア、単純ヘルペスウイルス2型(性器ヘルペス)が
あります。

 

梅毒は感染力が比較的強い病原菌ですので、気になる動機と
症状があるようでしたら早期発見に努めのが賢明です。